今回は下町の「遺品整理」に伺いました。最近では東京ではあまり見かけなくなった文化住宅のご依頼でした。おそらく戦後間もなく建てられたであろう、木造の建物はビルやマンションに囲まれ、その一角だけ昭和の時代にタイムスリップしたようです。住まわれていたのは、ご依頼人のお父様が一人住まいをされていたそうです。数年前に心臓の病を患ってからは、入退院をくりかえしていたようです。
整理をしておりますと、多くの薬がでてまいりました。息子様からは詳しい話を伺ったわけではないのですが、糖尿病も患われていたようです。他に「生活保護」に関する書類も目にしました。病気により仕事ができなくなり、自宅で療養していたようです。仕事をされていた時の営業部長時代の名刺もあり、ごく普通にサラリーマンをされていた方が病気から生活保護をうけて生活をするというどこにでもよくあることのように思えました。
最近のニュースで、生活保護を受給する世帯が過去最高の数字を更新したとありましたが、今後も増えていくことが予想されます。生活保護申請をすることは今まではまれなことのように思えましたが、決して他人事ではないことをしみじみ感じました。